■ ハイライズハンドルバー、バナナシート、スリックタイヤを装備し1963~1970年に米国でブームを起こし、BMXの元になった米国大衆文化を象徴するクラシッククルーザー「STING RAY」が復活します。

 

schwinn 1970
▲ 1970年当時カタログから

 

 

【メーカー】SCHWINN
【商品名】STING RAY
【本体価格】¥ 48,000
【発売】2016年12月

 

100年を超えるシュウイン社の歴史は米国の自転車史そのものといってもいいでしょう。1960年代はまだアメリカにはサイクリングを楽しむと習慣はあまりなく、自転車はさしずめ子供のおもちゃといった扱いでした。西海岸の遊び心あるあふれた悪ガキのシンボルが「STING RAY」でした。

schwinn stingray
 ▲ レッド

 

schwinn stingray 2017
▲ イエロー

ハイライザーの自転車は、もともとはサンディエゴの海軍基地で軍人の家族に安上がりな自転車を提供するため地元のJTBという小さな卸商がストックの部品をアッセンブルし、300台ほど生産したのがはじまりとされています。

当時、シュウインは米国3位の自転車メーカーでしたが、ディスカウントストアには供給せず自転車専門店に絞った販路でティーン向けにハイライザーの自転車を大量に供給し、ライバルのマレーオハイオ社やハフマン社を駆逐していきました。

ピークの1968年には米国西部では販売の70~80%が20インチタイヤのハイライザー車になり、26インチの軽快車(シティ車+スポーツ車)を大きく上回り、自転車店の展示も大半がカラフルなシュウインのハイライザー車となります。

usa 1970

その後ブームはおさまり、ハイライザーの自転車はBMXへと進化をとげ、新たなジャンルを確立します。
それだけにとどまらず米国西部は、その後もMTB(マウンテンバイク)やフィクシー(ピストバイク)など次々に新たな自転車の楽しみを創出していきます。

しばらくハイライザーの自転車はラインナップから姿を消していたのですが、1998年にリバイバルが生産され大きな反響を呼び、西海岸ではオールドシュウインだけを集めたスワップミートも開催されシュウインの歴史が再評価されます。しかし、2006年に発売された新型のローライダーのスティングレイが奇抜なフォルムで不評を買い、その後またラインナップから姿を消し、製造が途切れてしまっていました。

今回の復刻されたスティングレイはフロントはスターメーアーチャー製ドラムブレーキ、リアはクランク逆回転で制動するコースターブレーキ採用、サスペンションはフロントはスプリンガーフォーク、リアはシーシーバーを採用した60年代の正統派のオールドシュウインスタイルとなっています。ガレージ、ショップのインテリアやクリスマスのプレゼントにもオススメです。


 

schwinn  sting-ray

¥ 48,000

【フレーム】スチール
【カラー】レッド/イエロー
【重量】17.2kg
【サイズ】334mm(身長130-180cm対象)
【変速】-
【ブレーキ】(前)ドラム/(後)コースター
【タイヤ】(前)16×1.75/(後)20×2.125
【チューブ】米式バルブ

 

 


・フォトギャラリー

schwinn  cruiser

schwinn  bananaseat

sturmeyarcher

schwinn slik

schwinn headtube

※写真はサンプル車です

 


■これの、違いってなんですか?
米国はクルマ社会であり、現在は自転車はレジャーという側面が強く通勤で自転車を使用するという地域は限られています。嗜好品であり「STING RAY」のような5万円という価格帯は低級品~大衆品に相当します。

ママチャリ文化が浸透している日本人からすると5万円の自転車は高級品に感じるかもしれませんが、「STING RAY」は低性能で全く高級品ではありません。

自転車のメインターゲットが「ママ(子育て世代の女性)チャリ」になってる日本の自転車文化も世界的には異質ですが、1970年前後の米国はそれ以上にぶっとんだ自転車文化だったのです。

 


■ あわせて買いたい

 

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