2024年11月から道交法が改正され「ながら運転」や「酒気帯び運転」の罰則が厳罰化されました。本稿では各紙の紙面を読み比べてみたいと思います。

 


 

読売新聞 11月1日 ★★★★☆

・改正道交法施行 自転車「ながらスマホ」懲役も [1面]
自転車を運転しながらスマートフォンを使う「ながら運転」の罰則を強化し、自転車での酒気帯び運転に罰則を新設する改正道路交通法が施行された。背景には、危険運転による事故が・・・

 

・酒気帯びに罰則 新設 [社会面]
・・大阪府内では酒気帯び運転が初めて摘発された。ながら運転はスマホを手に自転車を運転し、画面を注視したり通話したりする行為だ。これまでは都道府県の公安委員会規則で禁止され・・・

 

 

 

 

産経新聞 11月2日  ★★★★★

・自転車「ながらスマホ」厳罰強化 [1面]
携帯電話を使いながら自転車に乗る「ながら運転」の罰則を強化し、酒気帯び運転に罰則を新設するなどした改正道交法が1日、施行された。大阪市の繁華街ではあ法改正を認識していないのか、スマートフォンを手に・・・

・走行中にスマホ 若者の死傷者事故多発 [地域面]
・・近年、スマホの普及でながら運転の事故が増加し、特に若者の死傷者が多い。・・・ながら運転による死者や重傷者は過去5年間、30代までが9割近くを占め、大半はスマホ画面の画面を注視していたことが原因だった。警察長の担当者は・・・・

 

・ペダル付き電動バイク「モペット」ルール明確化[社会面]
・・・この日のモペットの公開取り締まりで、警視庁が確認した違反は、無免許や歩道走行など計13件に上ったという。

 

 

 

朝日新聞  11月5日 ★★☆☆☆

・酒気帯び 自転車でもダメ[地域面]
・道交法改正 飲食店で注意喚起

・・これまでの罰則対象は正常な運手のできないおそれのある「酒酔い運転」だったが、改正道交法で呼気1㍑あたり0.15㍉グラム以上のアルコールを含む「酒気帯び運転」も対象となった。酒気帯び運転や飲酒した人に自転車を貸すと、3年以下の懲役または50万円以下の罰金。自転車に乗る人への酒提供も・・・

 


 

 

読売と朝日は中央区の同じお好み焼き店に取材、飲酒運転を呼びかける啓発活動を仲良く報道しています。朝日は読売から4日遅れて記事にしていますので、残念ながら記事を読む価値があまりありません。産経は二紙が一切触れていないペダル付電動バイク「モペット」の分類を明確に明記、誤解により違反が取り締まられている記事を併載しています。モペットは一見すると自転車のように見えますが、無免許運転などが問題となっていますので、他紙も報道してもいいのではないでしょうか。特に若い男性が違反をしているという現状はオールドメディアが好みそうな話題で年配の読者にフィットするような気がします。

昨年、大阪府は自転車事故による死者数が37人と全国ワースト、本年も今のところワーストとなっています。産経は大阪人のマナーの悪さと事故を結び付け、府警の地道な広報や啓発活動を紹介しています。しかし、マナーの問題でしょうか。事故が多いのは、他府県に比べて自転車の普及率や利用率が高いにも関わらず大阪市に自転車推進に関する部署がなく、総合的な自転車政策がないからではないでしょうか。自転車道路網など自転車を中心としたまちづくりをしっかりと推進すれば事故は減らすことができます。

各紙の記者の方の取材をお待ちしております。

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