大阪の京橋駅の近くに「京橋サイクルショップ」という自転車店があります。
1980年に開業、今年でオープンから40年の老舗店に勉強させてもらいに行ってきました。
オーナーの延片敏則さんは1941年生まれの79歳、自転車技士歴はなんと63年間というキャリアをもつとんでもないレジェンドです。
京橋から徒歩数分、タワーマンションの北側に黄色い庇が目立つ自転車店「京橋サイクルショップ」があります。店に入ると普通の自転車だけでなく、電動自転車やスポーツ車がところ狭しと並んでいます。
「最近はパソコンがないと仕事にならん」
店にはスクーターの修理もできる若いスタッフもいますが、延方さんは修理だけでなくパソコン仕事も楽々とこなす現役の整備士です。
「先週は、奈良の大台ケ原にいってきた」
年齢的にはおじいさんと言ってもいいのですが、若々しく軽妙な語り口でいまもなお健脚、定休日の木曜と第3水曜日には輪行サイクリングを楽しんでいるそうです。
延方さんは1958年に大阪・上町にあった名店「髙橋サイクル」に入店。
「少しでもミスすると、下駄でドツかれた思い出あるわ」
当時の「髙橋サイクル」は親方の髙橋勇さん、その親族の髙橋伸造さん、そして田川今朝七郎さんとうメンバーだったようですが、田川さんが平野区流町で「スポーツ車の店 田川」を開業するため退社、入れ替わる形で、延方さんがメンバーに加わったそうです。
教育係は勇さんの実母の髙橋タキさんが担当、若い延方さんにも大変きびしかったようです。
22年間「髙橋サイクル」で勤め、1980年に独立。
当初は「自身が60歳になる20年くらい自転車店をできたらいいな」と考えていたようですが、京橋ダイエーに近かったこともあって店は昭和・平成・令和と時代を超えて、40年。
競合店も次第になくなり、ダイエーもなくなって京橋が少し寂しくなっていると感じているそうです。
軒先に富士の古いランドナーがあったので眺めていると
「あなた、興味あるなら、いいよ。もってって」と思いもよらない言葉が!
常連のお客さんが乗っていたランドナーで高齢で脚が悪くなり店に置いて行ったものなのですが、延方さんにはフレームサイズが大きくて合わないようで、置きっぱなしになっていたそうです。
思いもよらないお土産を調べてみると1976年製「FEATHER COMPO」(フェザーコンポ)でした。
サイズもピッタリ!
この自転車の詳細はまた本ブログで